米大リーグ機構(MLB)は17日(日本時間18日)、大谷翔平投手(30)が663日ぶりに復帰登板を果たしたドジャース―パドレス戦(ロサンゼルス・ドジャースタジアム)の「MLBTV」の視聴者数が史上最高を記録したと発表した。これまでの最高だった2024年の開幕戦アストロズ―ヤンキース(ヒューストン・ミニッツメイド・パーク)を28%も上回ったという。

 やっぱり全米中、世界中が大谷の二刀流、投手復帰を待っていた。15日(同16日)の本拠地・ジャイアンツ戦終了後に急きょ発表された大谷の復帰登板。エンゼルス時代の23年8月23日(同24日)の本拠地・レッズ戦以来のマウンドで、ドジャース移籍後は初登板だった。マウンドに上がったのはたった1イニングで、投げたのは28球だけだったが、昨年打者に専念して54本塁打&59盗塁で史上初の「50―50」を達成してMVPに輝いた男の投球を見逃すわけにはいかなかった。

 試合では、投球動作に入るたびに本拠地が静まりかえる異様な雰囲気となった。先頭のタティスにはフルカウントから右前安打を浴びると、続くアラエスの4球目には100・2マイル(約161・3キロ)をマーク。中前安打を許して無死一、三塁。マチャドの中犠飛で先取点を与えたが、シーツを二ゴロ、ボガーツを三ゴロに打ち取って1イニングを投げきって、投手としての役割は終了だった。

 グラブをバットに持ち替えた直後の1回裏先頭の1打席目はパドレス先発右腕・シースの前に空振り三振。1点を追う3回2死三塁の2打席目には左中間へ適時二塁打を放って追いつき、自らの黒星を消した。2点リードの4回2死一、二塁の3打席目も右前適時打。6回1死一塁の4打席目は左腕・ペラルタの前に空振り三振を喫し、5打席目は右腕のモーガンから四球を選んだ。

 大谷は試合後に「本当に嬉しい気持ちと、戻ってこれて色んな方の支えがあって今日は復帰できたので、今日はその方々に感謝したいと思います」と復帰の喜びをかみしめながら「1点取られて、バットで2点返して1イニング消化したと思えば、トータルで見ればプラスかなとは思うので、試合としてはよかったんじゃないかなと思います」とうなずいていた。

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