J1首位の柏は18日、柏市内で鹿島戦(20日・メルスタ)へ向けた非公開練習を行った。前回鹿島と対戦した3月8日の第5節(1●3)ではFWレオセアラにハットトリックを許し、今季初黒星。

そこからは、つかず離れずを続けてきた相手だ。鹿島は前節まで3連敗し、順位を4位に落としたが、リカルド・ロドリゲス監督は「決して油断は出来ない。対戦するのが難しい相手。ほぼ半年間首位を保っていましたし、ホームでも苦しんだ。日曜日の試合も多分難しい試合になると思います」と、警戒した。

 前節のFC東京戦(1〇0)では3月2日の第4節浦和戦以来となる単独首位に浮上。試合後には指揮官も喜びを爆発させた。しかし、一喜一憂はない。ロドリゲス監督は「目の前の日曜日の試合に集中することこそが重要。2位で首位を追う立場なのか、首位で追われる立場なのか、そのように考えることは集中を欠くことにつながってしまう危険な物の捉え方」と、順位にとらわれることの危険性を指摘。「試合に勝つため、より良いシーズンにするためには、1試合1試合ゲームプランに集中して、それをより完成度高く表現することのみにフォーカスすることが重要」と強調した。

 自身が掲げる攻撃的なサッカーをより醸成させるため、リーグ戦が中断している間は新加入3選手(瀬川祐輔、小見洋太、馬場晴也)がいかに現在のチームにフィットできるか、試す期間に設定。

鹿島対策に時間を割くのではなく、シーズン開幕前のキャンプ時に行ったような大枠な攻守の戦術を確認。ゲーム形式の練習ではそれぞれを通常とは別のポジションでプレーさせるなど、起用のイメージを膨らませた。

 指揮官が「充実した2週間を過ごせた」と振り返る期間を経て、今季チームトップタイの5得点を記録しているMF小泉佳穂は「(シーズンが進むにつれて)敵に合わせて色々と細かく変えていったり、中の選手の関係性で色々とアレンジが生まれたりしていた。1回ここでチームの戦術的なおさらいが出来た」と手応え。札幌から先月加入した馬場も「まだまだですけど、(ゲーム形式の)経験を積みたいと思っていたので良かった。今はとにかく考えてやることが多いが、早く考えずに体になじむようにしていかないといけない。このいい流れが必ずしもずっと続く訳ではない。そういった時に、自分が力になれるように早めにフィットしたい」と話した。今季貫いてきた柏らしさを発揮し、鹿島との大一番も制す。

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