サッカー・スペイン1部の名門バルセロナは23日(日本時間24日)、ノエビアスタジアム神戸で27日に予定されていたJ1神戸との親善試合を中止にすると発表した。クラブのアジアツアーをプロモートする韓国企業「D―DRIVE」は同日、スペイン各紙を通じ、試合を主管する「ヤスダグループ」(東京・港区)に「試合代金の未払いがあった」などと説明し、同社に対して損害賠償の訴訟を起こす意向も表明した。
ヤスダグループ公式サイトによると、同社は23年10月1日の設立(安田慶祐・代表取締役CEO)。資本金は1000万円。常務執行役員にはJ1清水に選手在籍歴などがある谷川烈氏が名を連ねている。同社は海外クラブとJクラブの親善試合開催を事業の柱としており「子供が夢を持つきっかけを創出する」「将来日本をグローバルな視点でリードしていく人材の育成を目指す」とうたっている。
今夏はバルセロナ―神戸のほか、MF伊東純也らが在籍し、来季からフランス2部リーグへの降格が決まっているSランスの3試合、MF久保建英が所属するスペイン1部Rソシエダードの2試合の来日試合の主催、主管などで関与する。昨季はRソシエダードのメインスポンサーを務め、ユニホームの胸部分にロゴを掲載。国内でRソシエダードのサッカースクール事業も展開している。
公式サイト記載の本社は、港区内にある集合型レンタルオフィスの一室。騒動を受けた声明やリリースなどは出しておらず、この日、本社を訪問したスポーツ報知の取材にも応じなかった。夜には公式サイトに記載されていた東京V、磐田、清水、神戸、G大阪など主要取引先の一覧がすべて削除されていた。