陸上長距離実業団のGMOインターネットグループ(GMO)は29日、青学大のエースでマラソン日本学生記録(2時間6分5秒)保持者の黒田朝日(4年)が来春から所属することが内定(2026年4月1日入社予定)したことを発表した。黒田朝日はGMOを通じて「チーム目標であるニューイヤー駅伝優勝に貢献」「マラソンで世界の舞台」などの目標を明かした。
GMOは「黒田選手がランナーとして、そして社会人として目標を達成できるよう、GMOインターネットグループは総力を挙げて支援するとともに、応援してくださる皆様に笑顔と感動をお届けできるよう、さらなる高みを目指してまいります」などとコメントした。
黒田朝は学生3大駅伝で抜群の強さを安定感を誇る。6大会すべて主要区間を担い、区間賞3回、平均区間順位1・83位。特に箱根は2年時に2区区間賞を獲得し、3年時も2区で区間3位ながら従来の区間記録を超える激走で青学大連覇の立役者となった。
原晋監督(58)に「駅伝男」と呼ばれる黒田朝日はマラソンでも適性を示した。2月の大阪マラソンで初挑戦ながら2時間6分5秒で走破。日本歴代9位(当時、現10位)で日本学生新記録をマークした。
今季も順調に成長。6月の日本学生1万では日本人トップの3位と好走した。
現在も順調に練習を積んでおり、8月から夏合宿に突入する。エース兼主将として青学大を引っ張っている。「チームとして箱根駅伝優勝が大きな目標です」と意欲的に話す。
全力で箱根駅伝3連覇に挑み、学生ラストシーズンを戦い終えた後は、箱根の山より高い山を目指す。
GMOを通じて発表した黒田朝日のコメントは以下の通り。
「青山学院大学4年の黒田朝日です。来年度よりGMOインターネットグループの一員として所属させていただくことになりました。入社後はチーム目標であるニューイヤー駅伝優勝に貢献するため、大舞台で区間賞の走りができるようさらなるトレーニングを積んでいきたいと考えています。また個人としても常に“No.1”を目指し、マラソンで世界の舞台に立てるようより一層精進していきます。皆様の期待に応えられるよう精一杯競技に励んでまいりますので、今後とも沢山の応援よろしくお願いいたします」
◆黒田 朝日(くろだ・あさひ)2004年3月10日、岡山市生まれ。21歳。岡山・玉野光南高3年時に全国高校総体3000メートル障害2位。22年、青学大地球社会共生学部に入学。学生3大駅伝は2年時に出雲駅伝2区区間賞、全日本大学駅伝2区2位、箱根駅伝2区区間賞。3年時に出雲駅伝3区3位、全日本大学駅伝4区区間賞、箱根駅伝2区3位。
◆GMOインターネットグループ陸上部 2016年4月に創部。長距離、マラソン、駅伝で活動している。「世界で戦うNo1アスリートの育成」がチームモットー。ニューイヤー駅伝(全日本実業団駅伝)は2020年に初出場し、5位。以来、6年連続で出場中で、今年1月の第69回大会では過去最高の4位となった。現在のチームは、伊藤公一監督(49)が率いる。青学大の原晋監督(58)はEKIDENダイレクター。