◆プロボクシング▽WBC、WBA世界フライ級(50・8キロ以下)王座統一戦12回戦 〇リカルド・サンドバル (判定) 寺地拳四朗●(7月30日・横浜BUNTAI)
WBC&WBA世界フライ級統一王者・寺地拳四朗(33)=BMB=がWBC2位、WBA3位リカルド・サンドバル(26)=米国=に判定で敗れ、統一王座を失った。WBC王座は2度目、WBA王座は初防衛に失敗。
戦績はサンドバルが27勝(18KO)2敗、寺地が25勝(16KO)2敗。
序盤からジャブを突いて前に出た拳四朗。5回には絶妙なワンツーでサンドバルからダウンを奪った。だが、挑戦者は王者のパンチのタイミングを合わせてカウンターで反撃。拳四朗の顔はラウンドごとに腫れ上がった。
試合は判定へ。何度も右手でガッツポーズを作るサンドバルに対し、顔を腫らした拳四朗は目を赤くした。「採点は厳しいかなと思った。攻めに行くか、足をつかうのか、どっちに行くか迷った。負けたかなと思った」。ジャッジ一人が114―113と拳四朗を支持したものの、残る2人は115―112、117―110と挑戦者に軍配を上げた。「サンドバル選手は本当に強くて…。
今年3月、前WBA王者のユーリ阿久井政悟(倉敷守安)に12回TKO勝ち。拳四朗は世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥(大橋)に続いて日本人では史上2人目となる複数階級での王座統一を果たした。5月には米ロサンゼルスで合宿を実施。ディフェンス強化に努めたが、試合では「思ったよりディフェンスができなかった。しみついていなかった」と反省も口にした。
今後について聞かれた拳四朗。階級をスーパーフライ級に上げて世界3階級制覇を目指すのも選択肢の一つとなるだろうが、「何とも言えない。何も考えられない」と話すにとどめた。