◆明治安田J2第24節 札幌1―0鳥栖(2日、プレド)

 北海道コンサドーレ札幌がホーム・鳥栖戦で2試合ぶりの白星を手にした。後半32分、途中出場のMF荒野拓馬(32)が相手GKのこぼれ球をたたき込み、今季初得点が決勝点となり、1―0で勝利した。

4バックから3バックへの変更だけでなく、この日に3―5―2から3―4―3へシステムを変えた岩政大樹監督(43)の采配も奏功。3週間の中断期間中に掲げた「8月の5試合で5連勝」の目標達成へ、好スタートを切った。

 4日間の熟考とひらめきが今季4度目の完封勝利につながった。前節7月12日の磐田戦(1●5)後の4連休中、岩政監督は「1人でサッカーボードを片手に放浪の旅に出た」。毎日策を思い巡らせながら出した結論は、4バックから開幕4戦まで採用していた3バックへの再変更だった。

 出遅れの要因となった4連敗時のシステムへ戻すことに「悩んで悩んでの決断だったが、6月に能力のあるセンターバック(宮と浦上)も入り、できるようになったと。最終的にはこっちの方が面白くなるだろうと思って決めた」。よりアグレッシブさを求めた戦術がはまり、勝利を手にした。

 試合前日の1日までは3―5―2で練習していたが、当日に3―4―3への変更を選手に告げた。プレスの位置や流動的なポジションチェンジなど活性化を求めての挑戦も効果を発揮した。岩政監督は「描いていた北海道らしいフットボールが少し形になった。このフットボールを追求していきたい」。

巻き返しへ進化を感じ取る1勝となった。

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