シンガー・ソングライターの大黒摩季が、全国ツアーの前半戦「MAKI OHGURO LIVE TOUR 2025 ―55 BLACK―」の最終公演を2日、福島・會津風雅堂で行った。

 55歳のメモリアルイヤーに「55 BLACK」「55 RED」と2つのアルバム、ツアーを行うことを発表している大黒だが、全22都市をめぐった「BLACK」ツアーをついに完走。

2日に発売されたアルバム「55 BLACK」のタイトル曲「イチヌケタ」やヒット曲などでファンを楽しませた。

 病気療養中だった2011年、自身の初代マネジャーが福島の浪江生まれだったことから、大黒も被災地で炊き出しなどを行ったという。「皆さんを応援に行ったのに、ご年配の方たちが『摩季ちゃん病気大丈夫?応援してるからね。一緒に頑張ろう』って言うんです。その時の福島の皆さんの愛と懐の深さと強さは私の体の中にしっかりと残っています」と回想。客席のファンとともに「ら・ら・ら」を熱唱し「今日の私は病気も超えていろんな目分の弱さも踏み越えて最強です。本当にこの感動の『ら・ら・ら』が出来た喜びがどれほどか…!」と涙ぐみながら喜びを語った。

 アンコールラストでは新曲「イチヌケタ」のSingle Edit ver.を再び披露。「いつも道に迷ってぶつかって生きてきました。だけどロックがあったから、曲がらずにまともに戦ってきました。だから私も皆さんにとってそういう存在になりたいと思い、『55 BLACK』を作りました」とアルバムへの思いを語り「幸せな歌は他の人を聴いて下さい。でも生きることに疲れたり、生きることに迷ったり、叫びたいものがたくさんある時は、私の歌を聴いてください」とまっすぐに呼びかけた。

 「BLACK」はフィナーレを迎えたが、大黒は28日より全国ツアー後半戦「55 RED」をスタートさせる。今回はスペイン旅でインスパイアされたフラメンコやチルサウンド、サルサやラテン要素も取り入れ「トライバル・ダンスミュージック」に挑戦するという。

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