King&Princeの髙橋海人(26)が、現在放送中のTBS系ドラマ「DOPE 麻薬取締部特捜課」(金曜・後10時)で中村倫也(38)とダブル主演を務めている。2週連続インタビューの前編では、「殻を破れた」という同作品を中心に語った。
明るい金髪が、目に飛び込んできた。数日前のイベントでは茶髪だった髙橋は、突然の変化に「ツアーのラストスパートで、みんなをビックリさせたいなと思って」といたずらっぽい笑みを浮かべた。
ライブやイベントの取材が重なり、12日間で4回目の対面だったが、その都度印象は異なった。東京ドームのステージではキラキラな姿でファンを魅了し、イタリアのラグジュアリーブランド・エトロのイベントでは上品なスタイルで「副業はエトロの社員」と笑わせた。葛飾北斎の展覧会「HOKUSAI―ぜんぶ、北斎のしわざでした。展」の発表会では、カジュアルないで立ちと口調だった。
そして、この日の金髪。2日前に染めたばかりという髪を触りながら、「『DOPE―』の撮影が終わる頃に、髪の色を明るくしたいとも思っていたんですよね」とほほ笑んだ。
常に新しく、新鮮な姿を見せたい。それは、髙橋が同じ場所にとどまらず、歩み続けているからに違いない。現在放送中の「DOPE―」でも同じ。麻薬取締官を演じる中で、指針としているのは「先輩の背中」だという。
「たいそうなことは言えないんですけど」と前置きしつつ、「今まで求められているお芝居のスタイルとは違いましたし、その中で(中村)倫也さんら技術がすごい方から盗んで、(自身が演じる)才木くんも成長させていけたかなって。そう考えると、幅を広げることができたんじゃないかな」。単に教えを請うだけではなく、見て、盗み、学ぶ姿が、彼らしかった。
「倫也さんは、毎回作品に爪痕を残すというか、癖になる要素をちゃんと残していく。それは技術はもちろん、人間の奥の方にある魅力がにじみ出ているからかなと思っていて。毎日背中を見て学ぶというか、部活の憧れの先輩みたいな感じ。あの人の要素をどれだけ盗めるかみたいな」。刺激を受けながらの撮影を経て、今後の俳優活動に向けてのヒントをつかんだようだ。
現場では「あまり経験したことがない」という出来事もあったという。「あるシーンで、涙が止まらなくなって、『なんだ、これ』って。それまでは『役が抜けないみたいなことってどうなんだろう』と思っていたんですけど、カットがかかった後も涙が出てきた。(役に)だいぶ引っ張られているんだなって」。
◆髙橋 海人(たかはし・かいと)1999年4月3日、神奈川県生まれ。26歳。2013年に入所。18年5月に「King&Prince」としてシングル「シンデレラガール」でCDデビュー。同年にNHK紅白歌合戦初出場。23年5月からは永瀬廉と2人体制で活動。身長174センチ。