◆天皇杯▽ラウンド16(4回戦)鹿島3―2福岡(6日・メルカリスタジアム)

 8強入りを懸けた鹿島―福岡の一戦は、鹿島が3―2で競り勝ち、ベスト8進出を決めた。雷により約50分の中断を挟んだ“3時間半ゲーム”は、劇的な幕切れとなった。

*  *  *

 序盤は鹿島が主導権を握り、福岡を右に左に揺さぶりながら試合を優位に進める。13分、チャヴリッチの突破が相手のファウルを誘い、PKを獲得。これをチャヴリッチが自ら決め、先制に成功した。

 しかし、雷の影響により前半38分に一時中断となり、約50分後に再開となると、アディショナルタイムに失点し、1―1で後半突入となった。

 鹿島にとって嫌な流れとなったが、MF知念慶が空気を変える一撃を放つ。後半7分、右サイドを樋口雄太と荒木遼太郎で崩すと、知念が豪快に右足を振り抜き、勝ち越し点を奪った。

 だが、これで試合を終わらなかった。途中出場のFW鈴木優磨のPK失敗もあるなど追加点を決められない中、アディショナルタイムに一瞬の隙を突かれて失点。延長戦突入となった。

 延長戦は互いに疲労もあってオープンな展開となるが、決定機を決められない。それでも延長後半11分、鈴木優磨がCKを頭で合わせて“3時間半ゲーム”に終止符を打った。

 鈴木は「すみませんでした」と第一声。

「迷惑をかけてしまった。今度こういう時があれば、どうぞブーイングをしてください」とゴール裏をあおった上で「必ず優勝します!」と力強く語った。

編集部おすすめ