◆天皇杯▽ラウンド16(4回戦)鹿島3―2福岡(6日・メルカリスタジアム)
8強入りを懸けた鹿島―福岡の一戦は、鹿島が3―2で競り勝ち、ベスト8進出を決めた。雷により約50分の中断を挟んだ“3時間半ゲーム”は、延長後半11分にFW鈴木優磨が決勝点を奪い、劇的な幕切れで決した。
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鈴木のヒーローインタビューの第一声は「すみませんでした」だった。後半17分にピッチに入って以降、決定機を決められない場面が続いていた。PKを相手GK小畑裕馬に止められる場面もあっただけに「チームに迷惑をかけた。何とか決められてよかった」とホッと息をついた。
鈴木は「延長戦でGKにプレッシャーに行った際にあおられて。それが何倍もの力になりました」とニヤリと笑った。
鬼木達監督は「多くの決定機を作れたこと、そして(鈴木が)そこにいたことが大事」とエースを責めず。「『ゴールだけだぞ』と言い続けた。ストライカーは逃げないことが大事。ゴール前でパスを出していたりしたら、ああいう(ゴール)シーンも出なかっただろうと思います」と振り返り、下を向くことなくゴールを狙い続けた背番号40番の姿勢をねぎらった。