J2北海道コンサドーレ札幌DF西野奨太(21)が「新センターバック(CB)像」を再度演じ、難敵撃破へ導く。10位の札幌は6日、プレーオフ圏の6位・長崎とのアウェー戦(9日)へ宮の沢で調整。

前節2日の鳥栖戦でCB右で1―0の勝利に貢献した西野は、勝ち点5差の相手との対戦へ「選手個々の能力がリーグ屈指の長崎に勝つことができれば、(チーム目標の8月)5連勝は見えてくる」と、勝ち点3取りで上位を射程圏に入れる。

 鳥栖戦の3日前までは控えだったが岩政大樹監督(43)の言葉を思い返した。「大樹さんからは『新しいセンターバック像に自分がなれる』と」。日本代表で活躍した指揮官の期待を表現し、鳥栖戦はスタメンをんだ。4バック時は消極的になったが「攻撃で特長をもっと出さないと。他との違いはそこ」と3バックへの変更を追い風に、積極的に前に出た。

 西野が描く新CB像は「ボランチとセンターバックの中間で、時にはシャドーとボランチの中間。最終ラインから最前線まで自分の感覚でつなぐイメージ」。監督からは動きすぎを注意されることもあり「家出を結構しちゃうんで」と西野は苦笑するが、「同じポジションにいてもなかなかズレは起こせないが、そうすることで相手を崩せる。いいトライはできてるのかな」と好感触を得つつある。

 大きな役割を担っている自覚は十分にある。「試合の流れを自分の立ち位置で変えられる楽しさはあるが、変なポジションを取っていたら機能しなくなるので。

そこは責任感を持ってやっている」。縦横無尽にピッチを駆け、札幌を活性化させる。

(砂田 秀人)

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