J2北海道コンサドーレ札幌GK高木駿(36)が“二役”をこなし、2戦連続完封劇を飾る。2日の鳥栖戦で1―0勝利に貢献した守護神は、アウェー・長崎戦(9日)に向けた7日の宮の沢での練習をフル消化。
昨年の左膝前十字じん帯断裂、今年の腰椎椎間板ヘルニアから566日ぶりに復帰した6月の藤枝戦からチームは4勝1敗。「状態が上がってきて自然と体が動いてきている」と好感触を得ている。鳥栖戦では好セーブの連発に加え、足元の高い技術を生かして攻撃の起点となった。「より相手をしっかり見て、攻撃を組み立てる時にはどこを選ぶかとか、周囲とのつながりは意識した」。最後方からつくったリズムが、好結果をもたらした。
より強みを出せる環境もできた。鳥栖戦から4バックから3バックに変わった。「3枚にして流動性が自然と生まれるシステムになった。そういう部分でやりやすい」。ペナルティーエリア外に積極的に出てDFの背後のスペースを埋めるプレーは、高木の真骨頂。「僕が後ろで1枚になれば相手もプレッシャーをかけざるを得ない。
もちろん本職へのこだわりは強く持つ。「ゼロで行けば行くほど相手はじれて、自分たちのサッカーはしやすくなる」。持ち味をピッチで存分に発揮すれば、白星は近付く。(砂田 秀人)