J1町田は8日、東京・町田市内で神戸戦(10日・Gスタ)に向けて調整を行った。先月7日にJ2長崎から加入したMF増山朝陽が練習後に取材に応じ、古巣戦への思いを語った。

 増山は東福岡高を卒業後、2015年に神戸に加入。横浜FC、福岡への期限付き移籍も挟みながら、21年8月に大分に移籍するまで在籍した。神戸との対戦は同年8月28日の試合が最後。22年以降は、大分と23年から移籍した長崎がJ2所属だったため、神戸との対決はなかった。4年ぶりの古巣戦へ、増山は「非常に楽しみ。久々にサポーターの皆さんの前でプレーするかもしれないですし、久々に会う選手、一緒にやっていた選手もいる。すごく楽しみだし、負けたくない、絶対に負けられない、非常に熱いゲームだと捉えています」と心待ちにした。

 21年に共闘した仲間は「みんな、ほぼ仲良い」。現在の神戸の中心選手で、当時共闘した元日本代表DF酒井高徳、GK前川黛也、DF山川哲史らも「しゃべったり、ごはんに行ったりする仲」と明かす。当時はまだ出場機会の少なかったFW佐々木大樹の名も挙げ、「すごい。主力としてすさまじい活躍をしている。代表に呼ばれてもおかしくないくらい」と舌を巻く。

 増山が神戸を去ってから、チームはJ1連覇を達成。史上2クラブ目の3連覇を狙う今季も現在は首位に立っており、偉業達成へ突き進んでいる。在籍時の古巣と比べて、強度の高い選手の起用、競争力の高さから生まれる選手層の高さが強みになっていると分析。その上で、「どれだけみんながうまくなっているか、どれくらい出来るかすごく楽しみ。僕がいた時より徐々に強くなって、ヴィッセル神戸というサッカーが確立した。全く違う神戸と捉えているので、素直に楽しみな気持ちが大きい」と話した。

 増山は7月16日の天皇杯3回戦富山戦(2〇1)で移籍後初出場したが、リーグ戦での出場はまだなし。クラブ初の天皇杯8強入りを決めた6日の京都戦(1〇0)も、出場機会がなかった。ウィングバックは日本代表DF望月ヘンリー海輝とDF林幸多郎がそれぞれ先発を務めているが、両選手とも京都戦でフル出場。夏場の連戦による疲労を考慮して、増山のリーグ戦デビューの可能性は十分ある。抜群の走力を誇り、今季J2で5得点6アシストを記録していたサイドアタッカーの出場に期待したい。

編集部おすすめ