◆卓球 ◇WTTチャンピオンズ横浜 第3日(9日、横浜BUNTAI)
男子シングルス2回戦が行われ、世界ランク4位の張本智和(トヨタ自動車)が同15位のシェルベリ(スウェーデン)を3―0で退け、8強入り。昨夏のパリ五輪団体準決勝で2―0から逆転負けしていた因縁の相手に雪辱し「最近たくさん試合をしていて、お互いに分かっている中でいい出だしを切れた。
観客席は2階席上段まで埋まり、ホームの大拍手を浴びながら入場。台上技術で上回り、得意のバックハンドで着実に得点を重ねた。2―0の第3ゲームは8―4から相手のサーブに苦しむなど3連続失点。パリでの悪夢がよぎったが、終盤の粘り合いを制した。今春から所属するトヨタ自動車の同僚が「2回戦に見に行くよ!」と駆けつけてくれた中での勝利。客席に向かって両手で「T」の文字をつくって喜びをかみ締めた。
「いや、(智和のT)ではないです。トヨタの社員の方が見に来て下さったので、初戦で勝って、今日も勝つ姿を見せるという二段階でプレッシャーはあったけど、今日はしっかり勝ち切れて良かったと思います」
WTTの大会で3番目に格付けの高いチャンピオンズでは、22年7月に初開催されたハンガリー・ブダペスト大会で頂点に立った。3年ぶり2勝目に向けて、10日の準々決勝では、世界ランク9位の向鵬(中国)と同24位のグロート(デンマーク)の勝者と対戦。日本のエースは「次は誰とやっても勝ってきている相手なので、いい準備をしていいプレーができるように頑張りたいです」と闘志を見せた。