◆プロボクシング ▽132ポンド(約59・8キロ)契約10回戦 堤駿斗―カイス・アシュファク(16日=日本時間17日、サウジアラビア・リヤド)

 日本男子初の世界ユース選手権優勝を含むアマチュア13冠のWBAスーパーフェザー級3位・堤駿斗(26)=志成=が、サウジアラビアでの次戦に向け9日、成田空港発の航空機で出発した。12月にも予定される世界初挑戦への前哨戦と位置づけ「こういう試合だからこそ勝ち方にこだわりたい。

12月が世界戦のつもりでこの試合も準備してきた。見ている人にも納得してもらえるように、すっきりした勝ち方でアピールしたい」と意気込みを語った。

 59・8キロ契約10回戦でカイス・アシュファク(32)=英国=と対戦する。アシュファクは2016年リオ五輪にも出場しているアマエリート。プロ戦績13勝(5KO)3敗1分け。サウスポーのテクニシャンだ。

 「相手は元オリンピック代表でうまい選手。自分はオリンピックに出ていないが、そういった選手をしっかり倒して、『自分はもうそういうレベルじゃないんだよ』というのをいろんな人にアピールできればいいかなと思います」

 5月11日、東京・大田区総合体育館でハイメ・アルボレダ(パナマ)を3回TKOで下して以来のリングとなる。今回の試合に向け、日本ライト級2位・今永虎雅(大橋)、同級10位・高橋麗斗(パンチアウト)らとスパーリングを重ねてきたという。

 プロでは初の海外での試合。「日本をアピールするため、シューズとガウンを分かりやすくしました」と準備も整えている。試合まで1週間以上あるが、すでに減量も「ほぼほぼ落としている」状態。

いつも計量後のリカバリーとして食べている“勝負メシ”のうなぎは用意していないが、日本からカステラ、大福餅、切り餅などを持参する。

 堤は弟・麗斗(22)=志成=とともに、サウジアラビア政府直轄プロジェクト「リヤド・シーズン」を運営する同国総合娯楽庁トゥルキ・アラルシク長官がオーナーを務める米専門誌「ザ・リング」とアンバサダー契約を締結している。

 今回の興行では、堤の試合のほか、ヘビー級12回戦で12戦全勝(10KO)のホープ、WBO同級1位モーゼス・イタウマ(英国)が、ディリアン・ホワイティ(英国)と対戦。WBA世界フェザー級タイトルマッチでは王者ニック・ボール(英国)が同級5位サム・グッドマン(オーストラリア)の挑戦を受ける。

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