◆フィギュアスケート サマーカップ 第1日(9日、滋賀・木下カンセー・アイスアリーナ)

 男子ショートプログラム(SP)が行われ、2022年北京五輪銀メダルの鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)は84・94点をマークした。冒頭の連続ジャンプは1つ目の4回転トウループの着氷が乱れ、2つ目が2回転に。

続く4回転フリップでは転倒した。「(1本目の4回転)トウループは回りすぎ、フリップは練習の時より力が弱かった。メリハリが足りなくて転んでしまった。トウループが終わった後に少し慎重になってしまった」と振り返った。

 五輪シーズンの今季。7月には名古屋市内の競技会に参加し、この日もローカル大会にエントリーした。「練習の延長線上と考えている。実力を知るための大会。この結果が今の実力」と受け止めている。ローカル試合だからこそ、昨季は取り入れなかった4回転フリップを実戦で挑戦できている。昨季までのトウループとサルコウの構成では「羽生(結弦)選手なら(SPで)110点も狙えると思うが、自分はまだまだ。ステップ、スピンも満点じゃないと無理」と新たな構成に取り組んでいる。

 今大会は山本草太、壺井達也、友野一希ら実力者も多く出場している。鍵山は「夏の全日本。豪華なメンツ」というレベルの高さだが、自身のスケートに向き合っている。「自分自身に負けないように」と話す。11日のフリー進出も濃厚。06年トリノ五輪金メダルの荒川静香さんらが演じてきた「トゥーランドット」の完成度をさらに高める。

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