◆第103回モーリスドゲスト賞・仏G1(現地時間8月10日、ドーヴィル競馬場・芝直線1300メートル、良)
ドーヴィルの直線スピード決戦に9頭(トリバリスト、シャドウオブライトは出走取り消し)が出走し、単勝1・5倍の断然人気でジェームズ・ドイル騎手が騎乗したラザット(セン4歳、仏・ジェローム・レニエ厩舎、父テリトリーズ)は2着で連覇、G1連勝とはならなかった。馬場の真ん中から脚を伸ばし、先に先頭に立ったサジールをつかまえようとしたが、差を詰めることはできず最後は1馬身3/4差をつけられた。
同馬は昨年のモーリスドゲスト賞では3馬身差をつけ、無傷6連勝でG1初勝利。6月に行われたロイヤルアスコット開催の前走、クイーンエリザベス2世ジュビリーS・英G1では日本馬のサトノレーヴ(2着)に半馬身差で競り勝ち、2度目のG1勝利を手にしていた。
オイシン・マーフィーが騎乗したサジール(牡4歳、仏・アンドレ・ファーブル厩舎、父メイクビリーヴ)が外から鋭い脚で伸び、G1初勝利を飾った。9頭の出走で8番人気、単勝30倍の伏兵が大波乱を巻き起こした。勝ち時計は1分15秒09。同馬は6月にクイーンエリザベス2世ジュビリーS・英G1に出走予定だったが、馬房内で転倒したため競走除外となっていた。フランスのレジェンドトレーナー、Aファーブル調教師はモーリスドゲスト賞初制覇となった。
前走でジャンプラ賞・G1を制した3歳牡馬のウッドショーナ(クリストフ・スミヨン騎手)が3着に続いた。
モーリスドゲスト賞は1着賞金が21万7132ユーロ(約3542万円=フランスギャロの2025年レート1ユーロ約163・132137円で計算)。1998年にシーキングザパール(武豊騎手)が日本調教馬として初の海外G1制覇をした。