卓球男子世界ランク28位で5月の世界卓球個人戦男子ダブルス金メダルの戸上隼輔(井村屋グループ)が12日、「打倒・世界王者」への決意を新たにした。

 11日に閉幕したWTTチャンピオンズ横浜は決勝で張本智和(トヨタ自動車)が、世界王者・王楚欽(中国)を4―2で破って頂点に立った。

日本代表のチームメートの快挙に「本当に刺激を受けた。張本選手の試合を見て、ああいう戦い方があるんだと勉強になった。もっともっと自分も挑戦していって、大きな大会で勝ちたい気持ちが強まった」と明かした。

 自身は同大会の準々決勝で王と対戦した。過去5戦全敗の相手に1ゲームを奪ったものの、1―4で敗戦。上田仁コーチと対策も練り「試合前は勝つチャンスは少なからずあるなと思っていたけど、技術の一つ一つでまだまだ通用しない部分が多かった。イメージしていたものよりはるかに大きな存在だったので、そこにショックを受けてしまって、なかなか最後まで自分を保つことができなかった」と振り返る。

 だが、張本智の勝利で闘志に再び火がついた。この日は都内で母校・明大卓球部の現役学生とOBによるエキシビションマッチ「GOATUS presents 明大ドリームゲームズ」に出場。世界37位の宇田幸矢(協和キリン)と昨年1月の全日本選手権以来のダブルスを組み、シングルスでは対戦相手として顔を合わせた。盟友との2試合を通じ「一つ一つの技術は変わらず世界で通用すると感じた。もっともっと切磋琢磨(せっさたくま)して、お互い世界の目標に向かって頑張っていけたら」とさらなる刺激も受けた。

 次戦は14日に開幕するヨーロッパスマッシュ(スウェーデン)に出場する。「大きな大会が続いているけど、試合を通して成長を感じてきている。どんな相手が来ても自分はチャンスがあると思いながら、試合に挑みたい」と意気込んだ。

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