ラグビー・リーグワン1部の埼玉(旧パナソニック)は26日、熊谷市内のグラウンドで練習を行った。12月13日に開幕する2025―26年シーズンに向け25日に本格始動したチームで、元日本代表フッカーの堀江翔太氏(39)が新たにFWコーチに就任。

4季ぶり王座奪還を目指し、昨季4位に終わったチームの再建を託された。W杯4大会で世界の強豪と戦ったノウハウを注入した「世界初のスクラム」の構築に意欲。“ルーキー”コーチの挑戦が始まる。

 トレードマークのドレッドヘアーが、熊谷のグラウンドになびいた。埼玉の新FWコーチに就任した堀江氏はこの日、約2時間の指導。気温33度の酷暑の中、全体練習後はBKのキック練習にも付き合った。チームは25日に本格始動。「コーチと言っていいのか、まだ分からず。笛すら持っていないので」と白い歯をこぼしながら、実感を込めた。

 一昨季限りで引退した、日本代表76キャップのレジェンド。15年W杯の南アフリカ戦での歴史的大番狂わせ、19年W杯では史上初8強入りに貢献した。昨季は首の大けがから復帰を支えた佐藤義人トレーナーのメソッドを広く伝える活動を志し、チームにアンバサダーとして帯同した。

数年後のコーチ打診は予想していたが「だいぶ早めに来た」と、昨季終了後にオファーが届いた。佐藤氏を含め各方面に相談。「結構みんな、戻って来てほしいと口をそろえて言うので。皆が喜ぶんやったらやってみます、と」。決断の言葉に、人柄がにじんだ。

 「世界初、です」という“堀江流”のスクラムを構築する。15年の首の手術後、佐藤氏と二人三脚。自分に合った「体の使い方」を習得し、フッカーとして37歳でW杯4大会連続出場を果たした。堀江氏の頭の中で描くだれもみたことがない究極の完成形へ、まずは自身の経験を基に「どう押して、どう体を使えば上手に前に力が伝わるかを、まずは個人で1~8番までの動きをやっている。現役時代に、そんな風に教えられたことが無いような教え方」と堀江氏。8人固まって押すスクラムも、まずは1人1人が最大限力を発揮できるところから始めている。

 埼玉を11季率いたロビー・ディーンズ前監督が退任し、金沢篤・新HC(47)のもと再出発。

新指揮官も「日本を代表するような位置に入ってくると思う」と期待する。「最後の決勝に、最高のスクラムを組む。リーグワン初戦で、今よりも10倍、20倍いいスクラムを」と堀江氏。2連覇中のBL東京と迎える12月の開幕戦へ。自慢のFW陣をぶつける。(大谷 翔太)

 ◆25―26年リーグワン 12月13日に開幕し、1部は12チームがレギュラーシーズン18節を戦う。上位6チームがプレーオフに進み、決勝は26年6月7日に行われる。

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