◆中京2歳S追い切り(8月27日、栗東トレセン)

 第1回中京2歳S・G3(同、中京)の追い切りが27日、各地で行われた。スターアニスは栗東・坂路で躍動感ある走りを披露した。

 豪快なフットワークが際立った。スターアニスは栗東・坂路を単走。体全体を大きく使った躍動感あるフォームで力強くウッドチップを蹴り上げ、53秒9―11秒9をマークした。乗り手の進路を切り替える指示に素早く従う操縦性の高さも見せ、高野調教師は「時計も動きもいいと思う。こんなに(時計を)出すつもりはなかったけど、出来の良さや能力で出てしまいますね」と手応えを隠しきれない様子だ。

 小倉・芝1200メートルの新馬戦は出遅れた上に二の脚がつかず、後方からの競馬になったが、上がり最速タイ34秒5を計時して能力の一端を示した。中1週で臨んだ前走が好位で流れに乗り、他馬とは全く違う脚いろで突き抜けて7馬身差の快勝。勝ち時計1分8秒0も、前週に行われた古馬重賞の北九州記念に0秒2差と迫る優秀なものだった。「前走は(馬体が絞れすぎて)正しい姿ではないように思えたが、思ったよりいいパフォーマンスで走っていた。今は正しい姿でよりパワーがみなぎっている」とトレーナー。使った上積みも十分だ。

 母エピセアロームは11年小倉2歳S、12年セントウルSを制覇。

早い時期から力を出せる血統だ。「状態は間違いなくいい。チャンスはものにしてあげたいですね」と指揮官。素質あふれる良血馬が、母と同じデビュー3戦目で重賞初勝利をつかみ取る。(山本 理貴)

編集部おすすめ