バドミントン 世界選手権 第5日(29日、パリ)

 女子ダブルス準々決勝で、昨夏のパリ五輪銅メダルで世界ランク3位の志田千陽(28)、松山奈未(27)組=再春館製薬所=が、同5位の韓国ペアに2―0で快勝。3位決定戦がないため、初の銅メダル以上を確定させた。

30日の準決勝で世界ランク2位のマレーシアペアと対戦する。初結成から11年の「シダマツ」は今大会限りでペアを解消する。女子シングルスの山口茜(28)=再春館製薬所=も4強入りし、4大会連続5度目の表彰台を確保した。

 銅メダルに輝いたパリ五輪と同じ会場で、シダマツペアがそろって左拳を突き上げ、歓喜の時を迎えた。第2ゲームのマッチポイント。2人の間に打たれたショットを志田がはたき返し、過去3大会で敗れてきた“鬼門”の準々決勝を突破。4度目の世界選手権で初のメダルが確定し、松山は「やっと壁を越えられた。率直にうれしい」。志田も「シダマツとして100点」と笑顔で向き合った。

 不規則に吹く空調の風に戸惑い、第1ゲームは先に主導権を握られた。志田が「松山の状態は良かった。自分が立て直せば大丈夫」と相手の強打を拾い続け、松山の技ありショットで相手のミスを誘うと7―12から5連続得点。

武器の前後の速いローテーションを駆使した攻撃で、このゲームを逆転で先取。立て直して初戦の2回戦から3戦連続ストレート勝ちにつなげた。

 シダマツで成し遂げたいことがある。山口の応援で志田が16年リオデジャネイロ五輪を現地観戦してから2人で抱いた夢が「世界一」だ。昨夏のパリ五輪では準決勝で中国ペアにストレート負け。松山が「ああ…。金メダルが取れなくなったんだ…」と悔し涙。志田も床に突っ伏して泣いた。

 今年4月にペア解消を決めた際、最後の舞台に選んだのが世界選手権。志田が「もう1回、パリでやりたいね」と提案すると「世界選手権で表彰台に立ちたい。優勝したい」と声をそろえ、最後の舞台へと懸けてきた。初の表彰台は確保したが、志田は「まだ満足できない。

ここまできたら金メダルしかない」と闘志。シダマツとして初の世界一の夢をかなえ、有終の美を飾る。

 ◆シダマツのパリ五輪 女子ダブルス準決勝で中国ペアにストレート負けを喫するも、翌日の3位決定戦でマレーシアペアに2―0と完勝し、銅メダルを獲得。12年ロンドン五輪銀の藤井瑞希・垣岩令佳組、16年リオデジャネイロ五輪金の高橋礼華・松友美佐紀組に続き、日本勢3組目の五輪表彰台に立った。

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