相撲部屋で作られる料理を総称して「ちゃんこ」と呼ぶ。今回は伊勢ノ海部屋(師匠・伊勢ノ海親方、元幕内・北勝鬨)名物の「みぞれ鍋」を紹介。

食欲の落ちる夏にも食べやすい「夏のちゃんこ鍋」だ。

 ちゃんこ長の序ノ口・京の里は「部屋の名物はそっぷ鍋だけど、近年になって作るようになった」と、夏ちゃんこの存在を明かす。調理法も難しくなく、スーパーで手に入る食材ばかりで「家庭でも作りやすいちゃんこだと思います」と腕をまくった。

 大根3本を鍛え上げた腕でおろし、固めて冷やす。下準備で白菜、しいたけ、水菜を切る。調理のサポートに入った元三段目・雪光山の浅坂直人マネジャー(66)は「40年前は包丁で野菜を切ってはいけなかった。握力がつかないといわれていた」と、手でちぎっていた思い出を教えてくれた。

 7リットルの湯が沸いた30人前の鍋に4キロの鶏もも肉を豪快に投入。京の里は「隠し味に鶏ガラスープの素か、ごま油を入れても」。その後、つゆのもとを入れて沸騰させ、「麺つゆでも代用可。濃さはお好みで」と説明した。白菜を入れ、「サクサク感を出すなら4分、トロトロにするなら10分以上(ゆでる)」。

残りの野菜を投入後、最後に大根おろし。「ほぐしながら入れるのがポイント。最後はごま油を入れて風味を出すのも良い」と明かした。

 十両の元小結・錦木(35)は「さっぱりして食べやすい。稽古後も吸収がいい」とにっこり。新入幕だった名古屋場所で若碇から改名し、敢闘賞を受賞した藤ノ川(20)は「毎日違うメニューが出てくる。飽きない」。体重が落ちがちの熱い夏。ちゃんこにも工夫が凝らされていた。(山田 豊)

 ◆みぞれ鍋(5人前)

 ▽材料 白菜4分の1、しいたけ6個(しめじやエノキでも代用可)、もやし4分の1袋、鶏もも肉400グラム、水菜袋半分、大根半分、本つゆ、塩、鶏がらスープの素(ごま油)

 ▽作り方 〈1〉鍋に1リットルの水を沸騰させる〈2〉食べやすい大きさに切った鶏肉を入れ、あくを除き弱火に〈3〉本つゆ(麺つゆ)を150~200ミリリットル(3倍濃縮の場合)※2倍濃縮は300~400ミリリットル、4倍は100~150ミリリットル〈4〉強火に戻し切った白菜を入れる〈5〉しいたけ、水菜、もやしを入れる。塩で調整〈6〉最後に大根おろしを入れて3分煮込み完成。

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