アマ球界の注目選手を紹介する「ドラフト報知」は、ENEOSの村上裕一郎外野手(24)にスポットを当てる。ドラフトで需要の高い右打ちの長距離砲。

28日に開幕した都市対抗野球で、さらなるアピールを目指す。

 社会人ルーキーイヤーの昨年、村上は年間表彰対象の計12試合で5本のホームランを放ち、最多本塁打賞に輝いた。スカウトの誰もが認める長打力の持ち主だ。

 ヤンキースのジャッジに憧れを抱く。「軽々と飛ばすところが格好いい。(スイングの)始動とインパクトの瞬間の形は参考にしています」。昨夏の都市対抗野球の東海理化との1回戦では、東京ドームの左翼席最上段に運んでみせた。

 今夏の都市対抗野球西関東予選では、12打数5安打1打点。二塁打3本、三塁打1本と持ち味の長打も記録して3番の仕事を全うした。宮沢健太郎監督(45)は「中軸でマークが厳しくなるなか、結果を出した。成長していると思います」とうなずいた。

 都市対抗野球は社会人で最大のイベント。

村上も初出場だった昨年のホームランで、特別な感激を味わった。「ちょうど、僕の部署の人たちがいた場所の真上を飛んでいったようで、喜ばれました。長打力を存分に発揮して、今年は優勝を目指したいです」。1回戦は、9月2日にJR西日本と対戦。東京ドームでの豪快な一発は、チームの躍進はもちろん、自身の未来に向けても大きな意味を持つ。(浜木 俊介)

 ◆村上 裕一郎(むらかみ・ゆういちろう)2001年6月14日、愛媛県生まれ。24歳。宇和島東では3年夏に甲子園出場も初戦(2回戦)敗退。福岡六大学リーグの九州共立大では、リーグ戦通算11本塁打。昨年9月のU―23W杯では、主軸として優勝に貢献。遠投100メートル、50メートル走6秒2。185センチ、95キロ。

右投右打。

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