◆バレーボール男子 強化試合第2戦(3日、東京・有明アリーナ)
世界選手権(12日開幕、フィリピン)に向けた壮行試合第2戦が行われ、世界ランク5位の日本は同15位のブルガリアに3―2のフルセットで競り勝ち、2連勝を飾った。高橋藍(サントリー)は連日のチーム最多得点となる14得点をマークし、51年ぶりのメダルを狙う本番に弾みをつけた。
試合後の会見では「まず2戦とも、しっかり勝てたことが大きかったと思います。今日の2戦目はチームとして戦えたことが良かったですし、(7月に)ネーションズリーグを終えてからの合宿で(磨いてきた)自分たちの良さであったり、チーム力は2日間で出せたので、自信につながるいい強化試合になったかなと思います」と充実の表情を見せた。
第1セットの15―10の場面では、ビッグプレーも飛び出した。相手の強いスパイクにリベロ小川智大(サントリー)が飛びついてレシーブし、藍がコート外まで球を追いかけ、カメラマン席に倒れ込みながら、懸命に右足でつないだ。最後は主将の石川祐希(ペルージャ)が左腕1本で返し、日本が執念のつなぎで相手のスパイクミスを誘って得点し、1万3605人の大観衆が熱狂。藍自身も笑みが浮かんだ。
「もちろん仲間がつないでくれたボールですし。自分はレシーブを強みで持っている分、(仲間が)ボールをつないでくれると、その選手もつなげてくれたとパフォーマンスも上がってくる部分があると思うので。(小川の)ビッグプレーに対して、自分もつないでいく気持ちは強かったですし、ああいった1本がチームに勢いをもたらすので、もちろんリスクはありますけど、できる限り取りに行く部分は意識しています」と体を張ってもぎ取った1点を振り返った。
ブルガリアに2連勝。6、7日には世界ランク2位で前回の世界選手権王者のイタリアとの実戦を踏んで本番に向かう。スパイク時の跳躍の高さも出ており、得点力にもつながっている藍。