テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜・午前8時)は5日、大阪市の駐車禁止の道路で路上駐車をする数十台のトラックが問題となっていることを報じた。

 番組では今年6月に、多い時には1キロにわたって40台ものトラックが数珠つなぎになっている大阪市鶴見区の駐車禁止の道路を取材。

さらに、今年4月に警察が路上駐車を摘発しドライバーから反則切符「1万2000円」を徴収するVTRを放送した。

 路上駐車を警察が定期的に取り締まりを行っているが、トラックのドライバーに番組が取材すると、路上駐車が後をたたない深刻な実態が見えてきたことを伝えた。

 これは、インタビューに応じたドライバーの証言によると、多くのドライバーが路上駐車する目的は工場や倉庫などで荷物を受け取ったり、搬送先に荷物を下ろす順番を待つ「荷待ち」だという。ドライバーは指定された時間に遅れないよう早めに到着するが出荷元先、搬送先には駐車する場所がないことが多いため、車線が多い場所で仕方なく路上駐車しているというドライバーの証言を番組は伝えた。さらに駐車場に止める経費を会社から支払ってもらえないことを証言するドライバーもいた。

 スタジオでは路上駐車が増えている要因を「待機場所がない」と「430(よん・さん・まる)休憩」と伝えた。「430休憩」はドライバーは、疲労の軽減と交通事故を未然に防ぐ目的で運転が4時間以内または4時間経過直後に30分以上の休憩を取ることが定められており、重大な違反の場合は事業停止や車両の使用停止など行政処分の対象になる。そのため休憩しないといけない時に近隣に駐車場がないとやむなく「路駐」しているという。

 コメンテーターを務めるタレントの長嶋一茂は、こうした実態に「違法駐車ということで警察まで出動していることなんで、間違いなく肯定はできないんだけど」と切り出し「お話、VTRを聞いていると運転手の方の『しゃぁない』っていうところに個人的には心情的には同意します」と示した。

 さらに、路上駐車の原因を「昨今のネット販売、例えばふるさと納税だったりとか、今、僕らが現地に行かなくても何でもすぐ家で待っていれば、次の日来るみたいな…すごく便利さを追求して、我々人間の欲望の一端みたいなものがこの現象につながっていないか?と考えるべきじゃないかなって僕は思う」と提言した。

 その上で「今、便利すぎる。スマホひとつで商品見なくたって物が次の日届いているってことは、運輸・運送業の方たちのご負担も含めて、そこからの宅配の業者の方たちも含めて相当負担かかっているんじゃないかなと思います。

この現象ってひとつの社会現象として捉えていいのかな、と」と指摘し「我々もその部分は寛容な目で見ていかないと」などと繰り返し提言していた。

編集部おすすめ