JRAは9月6日、札幌5R・2歳新馬(芝1500メートル=10頭立て)に出走予定だったテーオーレックス(牡、栗東・岡田稲男厩舎、父サートゥルナーリア)が、装鞍所入所時に別馬との取り違えが判明したため競走除外となったことを発表した。

 同馬は8月9日に同厩舎で同じ鹿毛の牡馬のヒエンジョーとともに札幌競馬場に新規入厩して、入厩検疫所から両馬を取り違えたまま調教を行い、レース当日にマイクロチップなどで馬体を照合した結果、取り違えが判明したという。

実際のテーオーレックスは8月29日に栗東トレセンに移動していたが、JRAの施設間での移動のため確認を行わないため、その時点では取り違えた事実は判明しなかった。

 取り違えが発生したタイミングについては、それぞれ離れた別の厩舎の馬房が割り当てられており、JRAは入厩検疫所から取り出す際に取り違えた可能性が高いとしている。ただ、重大な事案であることや岡田調教師からの申し立てもあり、今後も慎重に調査を続けるという。2頭が取り違えたまま合格しているゲート試験の結果の取り扱いについても、今後どうするか検討する方向という。

 札幌競馬裁決委員の久保厚審判部参与は「多大なるご迷惑をおかけしたことをおわび申し上げます。検疫の馬房から出る時に何らかの原因で2頭が入れ違いになったのではと考えていますが、制裁については調査が続行中ということで、制裁を決定するまでには至っていません」と説明した。競走馬の取り違えによる競走除外は、23年8月19日の新潟3R・2歳新馬でエンブレムボムが、同厩舎のエコロネオと取り違えられて以来、2年ぶりのこととなった。

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