パラリンピックの競泳女子で通算15個の金メダルを獲得し「水の女王」と呼ばれた成田真由美さんが5日、死去した。55歳。

神奈川県出身。日本パラ水泳連盟が発表した。同連盟によると、成田さんは病気療養中だったという。

 成田さんは1970年8月27日、川崎市生まれ。13歳で脊髄炎を発症し、両下肢まひに。94年に23歳で水泳を始め、パラリンピックは1996年アトランタ、00年シドニー、04年アテネ、08年北京、16年リオ、21年東京と計6度のパラリンピックに出場し、08年北京まで合計20個(金15個、銀3個、銅2個)のメダルを獲得した。アテネ大会では獲得した合計8個のメダルは同大会の参加選手で最多となった。

 北京大会以後は第一線を退いたが、2013年にアルゼンチンで行われたIOC総会での東京大会招致に携わった。東京での五輪パラリンピックの招致が決定したことに刺激を受けて14年に現役復帰。16年リオでは2大会ぶりに出場し、21年東京出場も果たした。21年大会後に現役引退した。同連盟は「日本のパラスポーツの普及・発展に大きく貢献しました。

引退後も講演や解説活動を通じて次世代育成や社会への理解促進に尽力されました。改めてその多大なる功績をたたえるとともに心よりご冥福(めいふく)をお祈り申し上げます」と追悼した。

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