バレーボール女子 世界選手権(6日、タイ・バンコク)

 準決勝が行われ、世界ランク5位の日本は同4位のトルコに1―3で逆転負けを喫した。1974年大会の銀以来、47年ぶりの決勝進出の快挙とはならなかった。

4大会ぶりのメダルを懸け、7日の3位決定戦に回り、イタリアとブラジルの敗者と激突する。

 1―2の第4セット。25―26の相手のマッチポイントから、佐藤のスパイクがコート奥に外れた。日本のフェルハト・アクバシュ監督が映像判定を要求したが、判定は覆らず。敗戦が決まると、佐藤は両手で顔を覆う。涙が止まらなかった。「自分たちの勢いが消されて…。(4位の)ネーションズリーグと同じところで負けてしまった」と声を震わせながら、言葉を振り絞った。

 過去の対戦で日本の13勝11敗。第1セットは勢いよく先取した。序盤の島村春世の右に移動しながらの攻撃が勢いをつけ、佐藤は鋭いバックアタックを突き刺した。しかし、第2セットに入ると、トルコは194センチの絶対的エース・バルガスが目を覚ます。

両チーム最多28得点でけん引し、強烈なサーブを含めて、力で圧倒した。 マークが厳しくなった佐藤は、スパイクもブロックで止められる場面が増え、打数も減った。26本を打って、8得点にとどまり、23歳のアタッカーは「まだチームのみんなに頼ってしまっている部分が多いなと思うので。もっと自分が決めきれる場面があったと思うし、もっとトスを上げてもらって自分が点数を稼げるところがあったら、もう少し楽な展開が作れたんじゃないかなと思います」と責任を負った。

 トルコの壁を打ち破れなかったが、目標の15年ぶりのメダルへの道は残されている。3位決定戦へ、佐藤は「まだメダルを取れるチャンスがあと1試合あるので、気持ちを切り替えて。この大会をこのメンバーで(この時点で)最高の結果で終われるように頑張りたい」と必死に顔を上げた。

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