◆プロボクシング ▽WBA世界ミニマム級(47・6キロ以下)王座決定戦12回戦 高田勇仁―松本流星▽WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)タイトルマッチ12回戦 井上尚弥―ムロジョン・アフマダリエフ▽WBO世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 武居由樹―クリスチャン/メディナ(14日、名古屋・IGアリーナ)

 WBA世界ミニマム級王座決定戦に臨む同級2位・松本流星(27)=帝拳=が5日、東京・新宿区の帝拳ジムで練習を公開。シャドーボクシング1ラウンド、ミット打ち2ラウンド、サンドバッグ打ち1ラウンドを行った。

 同級1位・高田勇仁(ゆに、27)=ライオンズ=に勝てば、7月に10戦目で王座を獲得したWBA世界ライトフライ級王者・高見亨介(23)を上回りジム最速の7戦目での戴冠となる。「高見もチャンピオンになって、ボクシング界にも新しい風が吹いてると思う。その中の1人になれるようにアピールしたい。子供の時からの夢をかなえる試合にしたい」と意気込んだ。

 8月2日に後楽園ホールで行われた試合後に急性硬膜下血腫のため開頭手術を受けた神足茂利さん(M・T)と浦川大将さん(帝拳)が、ともに28歳で死去した。松本にとって、神足さんは日大ボクシング部時代の2年先輩、浦川さんは同門の先輩だった。神足さんとはプライベートでも親交があり、今回の試合も名古屋まで応援に来てくれる予定で「試合が終わって2人とも勝ってご飯に行こうって、連絡をもらっていた」という。

 松本は、言葉をかみしめるように語った。「やっぱりボクシングってリスクのあるスポーツですし、ボクシングじゃなくてもスポーツをやっていればリスクはある。スポーツをやっていない人でも何かしらのリスクを負って生きているっていう中で、一生懸命、自分の好きなことに没頭できる時間って本当に幸せなんだなっていうのは、先輩方に教えてもらった。自分が好きなことをできているうちは、本当に必死に頑張りたいなと思います」2人の思いも背負って、大舞台に上がる。

 戦績は高田が16勝(6KO)8敗3分け、松本が6戦全勝(4KO)。

 試合はNTTドコモの映像配信サービス「Lemino」でライブ配信される。

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