フィギュアスケート チャレンジャーシリーズ 木下グループ杯 第1日(5日、関空アイスアリーナ)

 男子ショートプログラム(SP)が行われ、垣内珀琉(はる、ひょうご西宮FSC)はシニアの国際大会デビュー。4回転トウループで転倒など、65・67点の11位に「本番になって足に力が入らなくなって、捻挫のことも頭にあったと思う。

ちょっと心が弱かった」と反省が口をついた。

 木下グループ杯でシニアの国際舞台に初めて立った19歳。垣内は「僕の後ろが、車俊煥(韓国)選手で。本当だったらありえない。夢のようで」と目を輝かせた。最終グループで自身が11番滑走、SP首位だった車が12番滑走で、6分間練習も同じ。「スイス合宿でもずっと動画で見ていて、憧れの存在。僕の曲が終わって車俊煥選手の名前が呼ばれて、演技するとか夢のようだったので。本当に楽しかったです」と言葉が弾んだ。

 憧れへの熱は冷めない。「すごいニコニコして手を振ってくださって、それだけで『うわぁ』ってなってうれしくて。夢が一つかなった、スケート頑張っててよかったと思いました」。

続けて「まさか今回(木下グループ杯の)選考で呼ばれてビックリして、車俊煥選手が出るのもビックリして。SPの滑走順で僕の次で。もう、奇跡のようでした」。世界の舞台で活躍する車から「今日見ても、無重力みたいに、楽に滑っていて。ジャッジの見方、顔の上げ方、体の使い方とか動画で見るのと違って、勉強になりました」と吸収した。

 課題と大きな“収穫”も手にしたこの日。フリーは7日に行われる。垣内は「フリーに切り替えて、トウループの確率を上げていけるように頑張りたい」と、力強く意気込んだ。

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