◆関西学生アメリカンフットボールリーグ1部 関大31―14近大(6日・ヤンマースタジアム長居)

 2季ぶりのリーグ制覇と、2009年以来の甲子園ボウル(学生日本一決定戦)制覇を狙う関大が、近大から4つのタッチダウン(TD)を奪って開幕連勝スタートを決めた。主将のRB山崎紀之(4年)=箕面=が開始3分に先制TD。

一度は追いつかれたが、突き放し、同じく2戦目で敗れた昨季の雪辱を果たした。関学大は、同大を45―7で下して連勝した。

 主将らしく、リベンジ劇の口火を切った。関大・山崎は第1クオーター(Q)の3分、61ヤードを走り切ってTD。その後は一時同点に追いつかれるも、第1Qの間に勝ち越して反撃を許さなかった。チームを波に乗せた主将は「あの瞬間にチームが勢いづいたのは自分も感じた」と胸を張った。

 誇りにかけて、もう一度負けるわけにはいかなかった。昨季の2戦目に31―35で辛酸をなめた相手。近大戦へ向けて、1学年上の卒業生も練習の手伝いに訪れた。夏合宿から綿密な対策も講じ、試合前には山崎が「去年負けさせられた先輩の顔も思い出して、プライドを持って、プレーに熱を込めよう」と仲間を鼓舞。全員の熱量を高め「去年の雪辱を果たせた」と喜んだ。

 宿敵撃破に、主将は「ちょっとひと安心です…」と安どの表情を浮かべたが、「一つ一つ潰していった結果が日本一になる。

この結果に満足するのは今日のうちだけ」と、気の緩みはない。今季就任した和久憲三監督(40)も「現時点ではまだまだ日本一に届かない実力」とさらなる成長に期待。山崎と指揮官がそれぞれに口にした「一戦必勝」を合言葉に、頂点まで駆け上がる。(森口 登生)

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