相撲の世界選手権大会が13、14日にタイ・バンコクで行われる。女子シニアの軽量級(65キロ未満)に岸本はな(飛龍高3年)が出場する。
昨年のジュニア女王が、今年はシニアチャンピオンの称号を手に入れる。軽量級(65キロ未満)に出場する岸本が世界選手権に向けて静かに闘志を燃やす。「優勝できるように頑張りたい」。カテゴリーこそ違うが、連覇に挑戦する。
左を差して一気に攻めるのが岸本の持ち味だ。164センチの体から投げなど多彩な技を繰り出して相手の体勢を崩していく。「海外の選手はパワーがあるので少し、注意しないといけない」と警戒を強めるが、「自分のスタイルは大きく変えるつもりはない」とキッパリ。自分の得意な取り口で世界の頂点に駆け上がるつもりだ。
全中で2位に輝いたこともある父・武さん(60)の影響で小さいころから相撲に親しんだ。父は延岡相撲クラブの指導者でもあり、自宅敷地内に土俵を作った。
唯一の心配材料は体調面。9月始めにのどの痛みを訴え、大事を取って実家に帰省。新型コロナウイルスに感染したと診断され、学校を数日間休んだ。「大丈夫。あと1週間遅かったら大会に出られなかった。むしろ、いい休養になりました」と不安を一蹴。10日に出発し、14日の本番に備える。「1週間で仕上げたい」。
◆世界相撲選手権 国際相撲連盟が主催する世界大会。男子は1992年から、女子は2001年から原則毎年開催される。男女シニアと男女ジュニアの個人戦、団体戦(国別対抗)があり、個人戦は部門ごとに階級がいくつか分かれている。男子ジュニア軽量級には、今年高校総体など全国3冠を達成した西尾勇斗(飛龍高3年)が出場する。