大相撲秋場所(14日初日、両国国技館)で関脇・若隆景(30)=荒汐=が、福を呼ぶフクロウの化粧まわしを締めて勝負の大関昇進場所に臨むことが9日、分かった。東京石灰工業株式会社から、角界では異例の幕内・若元春(31)=荒汐=との兄弟おそろいで贈られたもの。
紺色の化粧まわしの上部には、幸運を呼ぶというフクロウの金の刺しゅうが施され、下部には「本場所15日間で全て白星」という願いが込められた15個の星々がらせんを描くデザインだ。同社の菊池宏行社長は「お相撲さんも毎日同じことの繰り返しと思いきや、同じではないらせん。前に進めるかどうかは自分次第で、自分の意識で後退もするし、前向きに進むこともできる。一瞬の違いを意識することが重要」との思いを込めた。
さらに、らせんは右四つを得意とする若隆景に合わせて右回転。星の形は、若隆景の相撲の巧者をイメージした4つ角というこだわりだ。「一番一番、悔いのないような相撲を取ってもらいたい。その積み重ねの結果が勝ち越し、2ケタ勝利につながる。若隆景関は11勝すれば大関昇進とも言われているので、いい相撲を取ってほしい」と菊池社長。幸運を呼ぶ新化粧まわしを締め、若隆景が大関へと飛躍する。