広陵高校(広島)の硬式野球部で部内暴力が発覚し、先月の全国高校野球選手権を途中辞退した問題で、加害側とされた生徒の1人が10日、SNSでの書き込みにより名誉を傷つけられたとして名誉毀損(きそん)罪で東京地検に告訴状を提出した。投稿を行った被害生徒の親権者とされる人物や、SNS上で名誉を毀損する内容を投稿した人物が対象となる。
告訴するのは、広陵高校の3年生生徒。同校の硬式野球部では今年1月末ころ、複数の部員が下級生の部員1人に対して暴行や暴言を行ったとされる不祥事が発生。7月ごろからインスタグラムで当時の不祥事に関する投稿が行われ、広陵高校は甲子園2回戦を辞退した。
この日、東京地検に告訴状を提出した代理人弁護士は、SNSでの拡散については「学校側の説明会の資料をもとに、下級生の親権者とみられる生徒が特定できるような形でSNSに流した」と主張。「民事での訴訟も考えている」と述べた。中井哲之元監督ら広陵の指導陣については「(告訴した)生徒は悪い感情を全く持っていないと話している」とした。