J1の神戸は9日、神戸市内のグラウンドで約1時間、練習を行った。MF飯野七聖は7日のルヴァン杯・横浜FC戦(1〇0、ノエスタ)で右サイドバック(SB)として途中出場し、FW大迫勇也の得点をアシスト。

「試合をこなすごとに感覚も良くなっていますし、細かいところも改善しつつ、いい感じでコンディションも上がってきている」と、うなずいた。

 ルヴァン杯は2戦合計1―2となり、準々決勝敗退となった。1戦目は右SBでスタメン出場した飯野は「1戦目はターンオーバーで試合をして、2戦目は人数が少ない中でも試合に勝っている。目に見える結果としても違いはある」と、どちらも出場した直近の2戦に目を向ける。DF酒井高徳も7日の試合後、「長いシーズンを戦う中で、チーム全員が必要。出番が来た時にできないじゃだめな訳なので。そういう物足りなさは、ルヴァンでも出ていたと思う」と言及。「逆に言えば、2年前や昨季はリーグ戦でも任せられるような層の厚さはあったので。そこはチーム全体で、質を上げていかないと」と、よりチーム力を底上げしていく大切さを強調した。

 ルヴァン杯は終わったものの、連覇を目指す天皇杯、17日に初戦を迎えるACLE、3連覇が懸かるリーグ戦と、タイトルを目指す戦いが続く。日程もタイトになっていく中、全てを勝ち切っていけるかは吉田孝行監督も話す「2チーム分の戦力」の構築にある。そうなると、この日、右肩の負傷から復帰したMF鍬先祐弥や飯野ら、ポリバレントに貢献できる選手の活躍が欠かせない。

1チーム目、2チーム目、ではなく、誰を起用しても「基準」をぶらさず、試合に臨めるか。飯野は「ターンオーバーのメンバーは毎週試合がある訳ではないし、少しずつメンバーも変わっていく中でお互いにたくさん会話をしないと、戦術ではない細かい部分はうまくいかないとみんな痛感した。自分が出て活躍するのももちろんですが、やっぱりチームが勝ってこそ評価されていくと思う」と、より突き詰めていく姿勢を話した。

 12日の柏戦(ノエスタ)では、この日別メニュー調整だったDF永戸勝也、出場停止のDFマテウストゥーレルが不在となる。スタメン出場の可能性も大いに考えられ、「与えられたポジションで、自分がどう良さを発揮できるか。スタートからでも、途中からでも役割を遂行したい」と、静かに気合を入れた。その先に見えてくるレギュラー奪取、定着にも向け、フル回転で仕事を全うする。

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