広陵高校の硬式野球部で部内暴力が発覚し、先月の全国高校野球選手権を途中辞退した問題で、加害側とされた生徒の1人が9日、SNSでの書き込みにより名誉を傷つけられたとして名誉毀損(きそん)罪で東京地検に告訴状を提出した。投稿を行った被害生徒の親権者とされる人物や、SNS上で名誉を毀損する内容を登校した人物が対象となる。
告訴するのは、広陵高校の3年生生徒。同校の硬式野球部では今年1月末ころ、複数の部員が下級生の部員1人に対して暴行や暴言を行ったとされる不祥事が発生。7月ごろからインスタグラムなどで当時の不祥事に関する投稿が行われ、広陵高校は甲子園2回戦を辞退した。
この日、東京地検に告訴状を提出した代理人弁護士は「学校側の保護者向けの説明用の資料をもとに、生徒が特定できるような形でSNSに流したことで、名前や顔写真が拡散された」と主張。「民事での訴訟も考えている」と述べた。中井哲之元監督ら広陵の指導陣については「(告訴した)生徒は悪い感情を全く持っていないと話している」とした。
学校側は「把握していないので、特にお話しできることはありません」とした。