◆プロボクシング ▼WBA、WBC、IBF、WBO世界スーパーバンタム級(55・3キロ以下)タイトルマッチ12回戦 井上尚弥―ムロジョン・アフマダリエフ▼WBO世界バンタム級(53・5キロ以下)タイトルマッチ12回戦 武居由樹―クリスチャン・メディナ ▼WBA世界ミニマム級(47・6キロ以下)王座決定戦12回戦 高田勇仁―松本流星(9月14日、名古屋・IGアリーナ)

 トリプル世界戦の計量が13日、名古屋市内で行われ、WBA世界ミニマム級王座決定戦に出場する同級1位・高田勇仁(27)=ライオンズ=、同級2位・松本流星(27)=帝拳=ともにリミットより100グラム軽い47・5キロで1回でパスした。

 プロ7戦目で世界戦の舞台に立つ松本は「減量は順調だった。

会場のお客さんにはチャンピオンになるぞということをアピールできた」と公開計量に集まった1400人以上のファンを前に勝利を約束した。

 試合で着用するガウンとトランクスには、8月2日の試合で急性硬膜下血腫となり死去した日大時代の先輩・神足茂利さんのロゴを付けてリングに立つ。名古屋出身の神足さんは、王座決定戦の応援に来る予定だった。試合後には食事の約束をしていた松本は「力を貸してほしというか、一緒に戦おうという意味」と志半ばで亡くなった先輩の思いを胸に王座決定戦に臨む。

 一方の高田は計量を終えるとスッポンスープで栄養補給。デビュー当時は体の線が細く増量して計量に臨んでいたほどきゃしゃだったが、デビュー10年で世界に向けての体を作り上げた。「7キロ減量した。自分のタイミングと距離感を大切にして、明日は試合を楽しみたい」と意気込む。中学卒業後、高校には行かずにプロボクサーを目指した苦労人。トップアマからプロ入りした松本とは対照的で、何かと比較されがちだが「エリートも同じ人間。自分では特にその意識はない」と対抗心をむき出しにした。

 ◆松本 流星(まつもと・りゅうせい) 1998年5月14日、兵庫県高砂市出身。

4歳からボクシングを始め、日出高(現・目黒日大高)―日大。卒業後の22年に全日本選手権優勝。アマ戦績は77勝(6KO・RSC)15敗。23年2月にプロデビューし、24年9月に日本ミニマム級王座獲得。プロ戦績は6戦全勝(4KO)。身長160センチの左ボクサーファイター。

 ◆高田 勇仁(たかだ・ゆに) 1998年6月10日、フィリピン・ダエト生まれ。8歳までフィリピンで生活し、2007年に両親と一緒に暮らすために日本に移住。17歳の2015年8月にプロデビュー。2023年1月に日本ミニマム級王座を獲得すると4度の防衛に成功。今年1月に日本王座を返上してWBOアジアパシフィック同級王座に挑戦し、判定勝ちで2つ目のアジア地域タイトルを獲得。戦績は27戦16勝(6KO)8敗3分け。

身長157センチの右ファイター。

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