JRAは9月10日、団野大成騎手=栗東・斉藤崇史厩舎=が同20、21日の2日間の騎乗停止となったことを発表した。スマートフォンを専用ロッカーに預け忘れ、調整ルームに持ち込んだため。

使用した事実はなく、悪質性や常習性が認められなかったことから、2日間の処分となった。

 6日の中山12R終了後に、中山競馬場調整ルームの空き部屋に残置されている荷物があったため確認したところ、団野騎手のものであり、その中にスマホ1台が入っていることが確認された。

 これを受け本人を事情聴取するとともに当該スマホについて調査したところ以下の事実が認められた。

 〈1〉私用と業務連絡用でスマホを2台所持しており、これまでは2台ともに専用ロッカーに預け入れていたが、5日は入室時刻が21時ギリギリで慌てていたこともあり、業務連絡用のスマホを預け入れるのを失念してしまった。

 〈2〉入室後、他の騎手の居室に立ち寄ってしばらく話をしていたが、自身の居室に戻る際、当該荷物を置き忘れ、翌日も荷物を回収せずに最終レースまで騎乗していた。

 〈3〉ロッカーに預けられていた私用のスマホを含め、所持する2台のスマホの使用履歴を確認したが、いずれのスマホにおいても入室以降の通信・通話履歴、および各種アプリの使用履歴は確認されなかった。また、確認可能な過去の履歴についても入室義務期間中の使用履歴は確認されなかった。

 裁決委員は「開催日の調整ルームにおける通信機器の取扱いについては、公正確保の観点から厳しく取り締まっており、違反行為に対しては重い制裁を料してきたところ。一方、本件については、結果としてスマホを持込んだという違反行為はあるものの使用した事実はなく、また、悪質性や常習性も認められないことから、これまでの事案とは異なるものと考えられるため、2日間の騎乗停止処分としたもの」と発表した。

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