お笑いコンビ「まえだまえだ」の前田旺志郎が13日、都内で行われた主演映画「こんな事があった」(松井良彦監督)の舞台あいさつに出席した。

 東日本大震災から10年後の福島を舞台に、震災と原発事故をきっかけに離散した家族と青春を奪われた若者たちを描いたオリジナルストーリー。

松井監督自ら被災した友人の声を聞き、長い年月をかけて作成した。

 公開初日を迎え「うれしいです。初日に『これだけの人がこの映画を見てくださったんだな』と今、絶賛実感しております」と笑みを浮かべた。震災発生当時は小学4年生。大阪に住んでいたため、被害はニュースを通じて知る程度だった。出演のオファーを受け「怒りとか憤りを体現しないといけないプレッシャーはあった」そうだが、松井監督や現地の人に話を聞きながら役作り。自らが出演することで「誰かのためになったり、『こんなことがあった』と知ってもらうきっかけになれば」と願った。

 撮影が行われる前の23年には、福島へ足を運んだ。福島の”今”を目の当たりにし「僕の人生のほぼ半分なので、すごい期間がたっているにも関わらず、独特な雰囲気を感じた。ゴーストタウンが見えてきたり、1本だけ木が立っていて真っさらな地があったり…。生で見た時の衝撃。実際にその地に生まれ育って、経験したわけじゃないのに、息が詰まる思いになった」と振り返っていた。

 共演の窪塚愛流、井浦新、柏原収史も出席した。

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