大相撲秋場所は14日に東京・両国国技館で初日を迎える。大関昇進に挑む関脇・若隆景(30)=荒汐=は13日、東京・中央区の部屋で最終調整。
23年春場所で右膝に大ケガを負って手術。幕内優勝経験者は同年九州場所から幕下で復帰し、今場所は従来の定位置だった東関脇まで番付を戻した。小結だった夏場所は12勝、先場所は関脇で10勝を挙げ、「三役で直近3場所33勝」の昇進目安までは11勝。場所後に昇進となれば30歳9か月で、年6場所制となった1958年以降初土俵では4番目の年長新大関となる。再起から満を持しての挑戦に「(気持ちの高ぶりは)なくはないが、しっかり集中してやっていく」と表情を引き締めた。
今年は4場所のうち3場所で序盤戦に黒星が先行。終盤戦は横綱・大関戦を控えるだけに、師匠の荒汐親方(元幕内・蒼国来)は「初日から3日目までに、いい流れに乗れれば」と期待。初日の伯桜鵬戦から勢いに乗る。
◆若隆景 渥(わかたかかげ・あつし)本名・大波渥。1994年12月6日、福島市生まれ。30歳。小1から本格的に相撲を始める。学法福島、東洋大を経て荒汐部屋から17年春場所で初土俵。18年夏場所、新十両。19年九州場所、新入幕。22年春場所で初V。同年に年間57勝で初の年間最多勝&「報知年間最優秀力士賞」を受賞。最高位は関脇。祖父は元小結・若葉山、父は元幕下・若信夫、長兄は幕下・若隆元、次兄は幕内・若元春。得意は右四つ、寄り。