全日本プロレス「第12回王道トーナメント」(15日、後楽園ホール)観衆1469

 全日本プロレスは15日、後楽園ホールで「第12回王道トーナメント」準決勝・優勝決定戦を開催した。

 第1試合前に今月7日に敗血症のため21歳で亡くなった長尾一大心(ながお・たいしん)選手の追悼式を行った。

 式では、大会に参加する全選手がリングを囲み選手会長の宮原健斗が遺影、鈴木秀樹が遺骨を抱きリングに上がった。

 長尾選手の経歴と亡くなった経緯がアナウンスされ、亡くなった7日が「全日本プロレスが大好きだった長尾選手の曾祖母さまのご命日でもありました」と伝えられると満員札止めとなった会場からは、ファンのすすり泣く声が漏れ聞こえてきた。追悼の10カウントゴングが鳴らされ、リングアナが「赤コーナー。170パウンド。長尾一大心」とコールすると、拍手と大きな「タイシンコール」がわき上がり、ファンは追悼をささげた。

 追悼式で遺骨を抱いた世界タッグ王者の鈴木は、第5試合の世界タッグ選手権試合前哨戦で佐藤光留、真霜拳號と組んで芦野祥太郎、ザイオン、オデッセイと対戦。ザイオンと壮絶なエルボー合戦を展開し最後は11分01秒、エルボースマッシュで勝利した。

 試合後バックステージで鈴木は、追悼式で遺骨を抱いた後での試合に「いつも通り」と明かしたが「こたえましたね。疲れました」ともらした。長尾選手への思いを「あまり言葉ないですね…急だったから。なかなか言うこともないし」とつぶやくと「こういうこというと一大心喜ぶと思うんで」と切り出し「くだらない見出しをつけるクソマスコミはぶっ飛ばそうと思いますね。バ~カって言ってやりますよ。

お前らなんか取材させねぇよ。バ~カ」と明かしていた。

 ◆9・15後楽園ホール全成績

 ▼アジアタッグ選手権試合60分1本勝負

挑戦者組・○MUSASHI、吉岡世起(15分02秒 二天一流→体固め)王者組・青柳優馬、青柳亮生●

 ▼第2試合 王道トーナメント準決勝 時間無制限1本勝負

○宮原健斗(5分07秒 サムソンクラッチ)関本大介●

 ▼第3試合 王道トーナメント準決勝 時間無制限1本勝負

○本田竜輝(9分08秒 ファイナルベント→片エビ固め)綾部蓮●

 

 ▼第4試合 8人タッグマッチ 30分1本勝負

デイビーボーイ・スミス Jr.、○“ミスター斉藤”土井成樹、黒潮 TOKYO ジャパン、立花誠吾(9分58秒 逆エビ固め)大森北斗、羆嵐、井上凌、小藤将太●

 ▼第5試合 世界タッグ選手権試合前哨戦 バカの時代 vs HAVOC 6人タッグマッチ30分1本勝負

○鈴木秀樹、佐藤光留、真霜拳號(11分01秒 エルボースマッシュ→体固め)芦野祥太郎、ザイオン●、オデッセイ

 ▼第6試合 6人タッグマッチ30分1本勝負

○斉藤ジュン、安齊勇馬、ライジング HAYATO(11分57秒 ジャックハマー→片エビ固め)諏訪魔、田村男児●、野村直矢

 ▼メインイベント 王道トーナメント 決勝戦 時間無制限1本勝負

○宮原健斗(18分11秒 シャットダウンスープレックスホールド)本田竜輝●

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