バレーボール男子 世界選手権 第4日(15日、フィリピン・マニラ)

 1次リーグ(L)を行い、G組で世界ランク7位の日本は同9位のカナダに0―3で完敗した。13日のトルコ戦から1セットも奪えずまさかの2連敗。

51年ぶりのメダルの夢は破れ、18年以来2大会ぶりに決勝トーナメント(T)進出も逃した。石川祐希主将(29)=ペルージャ=は「力がないチーム」とぼう然。28年ロサンゼルス五輪に向け、厳しい結果を突きつけられた。17日に今季最終戦となる、同75位のリビアと初対戦する。

 目を背けたくなる“マニラの悲劇”だった。日本はあっさり2セット(S)を奪われ、崖っぷちの第3S。カナダのマッチポイントで強打を打たれて完敗。2戦で1Sも奪えず、2連敗で敗退が決まり、高橋藍はぼう然と立ち尽くした。「負けたら終わり。勝つしかなかった。非常に悔しい。力がここまでだったと認めるしかない」。

攻守で振るわず、途中でベンチに下がった石川も「力がないチームと改めて感じた」と嘆いた。

 悪夢は続いた。トルコとの初戦に0―3で完敗。中1日で臨んだが「切り替えられなかった」。前戦と同じ先発布陣で、第1Sから石川がサーブレシーブを崩された。日本らしい守備から攻撃につなげる形が作れず、5得点の石川は「何もできず終わった。打開策を与えられなかった」と責任を背負った。藍は「力不足」とチーム最多11得点と粘るも悔いた。パリ五輪代表のセッター・関田誠大(31)=サントリー=が右足の手術で合流できず、起用された大宅と永露が穴を埋められなかったのも大きかった。

 51年ぶりのメダルの夢は破れたが、リビアとの今季最終戦が残る。来年にはロス五輪の出場権が懸かるアジア選手権も待つ。「負けた2試合は忘れない。

経験とし、強くなる」と藍は必死に顔を上げた。

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