プロボクシングWBC&IBF世界バンタム級統一王者・中谷潤人(27)=M・T=が、世界4団体統一王者・井上尚弥(32)=大橋=が待つスーパーバンタム級転向に向けて練習を本格化させる。15日、スポーツ報知の取材に答えたもので、中谷は「自分の距離感を見つめ直しています」と話した。
規定体重が1・8キロ増えることで、パワーアップする相手に負けない力を発揮できる『間合い』を探っている。「体重はスムーズに増えている。スピードを保ったまま、増えた分をどう動かすか」が重要だという。
中谷は14日、井上のアフマダリエフ戦を視察。「尚弥選手はパンチを効果的に出すポジショニングを、自ら組み立てていた」と分析。同時に「色んなパンチのタイミングを見ることができて参考になった」と“収穫”を口にした。
バンタム級のベルトは返上し、今後は階級を上げて世界4階級制覇を狙う。次戦は井上と同じ12月のサウジアラビア興行参戦が有力で、井上の練習相手をつとめた経験を持つWBC8位セバスチャン・エルナンデス(24)=メキシコ=も対戦相手候補の1人だという。秋に米ロサンゼルスに渡り、ルディ・エルナンデス・トレーナーらと新階級での戦術構築を詰めていく。(谷口 隆俊)