お笑いタレントの大平サブローが16日、大阪・なんばグランド花月に隣接するYESシアターで、自身の芸歴50周年記念ライブツアー「しっかりしたねぇ」と同記念アルバム「オレの人生こんなもの」のPR会見を行った。

 今年5月21日に芸歴50周年を迎えたサブロー。

デビュー直後、19歳だった頃に読売テレビの深夜の生番組「11PM」に出演した際、ある年上のメイクさんにお世話になったという。「65歳の時に(再び)お会いして「『姉さん僕も年いきましたやろ』言うたら『う~ん、しっかりしたねぇ』と。その言葉にインパクトがありましてね」とツアータイトルの由来となった面白エピソードを語った。11月9日のYESシアター公演で開幕し、奈良、三重、島根、岡山、和歌山も巡る(大阪以外は詳細未定)。

 さらに8曲入り楽曲アルバム「オレの人生こんなもの」が10月8日に発売される。昭和芸人たちへの憧れと自らの生きざまを歌ったタイトルナンバー「オレの人生こんなもの」と令和のホワイト社会を嘆く「アカン・アカン・アカン!」を披露。いずれも自身で作詞しており「それ(コンプライアンス)守られへんから芸人になったんですよ!」とボヤいて笑わせた。

 88年に32歳で吉本興業を退所し、東京の芸能プロダクションに所属した思い出も振り返った。

 「(93年に)吉本に帰ってくる前にシローさんとコンビを解散しまして。その時すごい借金を事務所がしていたことが分かった。降って湧いた借金1800万円。『えっ?』てなって。

『頑張ります』言うて半分くらいにしてもらったんですけど、嫁に言うたら『家にお金400円しかない』言うんですよ。『オマエ言えや!』言うて10万入ってた財布から5万渡しました。嫁も嫁で我慢してたんです。その後、吉本に戻る話がポンポンと進んで『神様いるんやな』と思いました。十二指腸に潰瘍ができましたけどね」

 どん底を経験してから吉本に再び拾ってもらった恩を忘れないというサブロー。「ヨイショやない。感謝です」と半世紀におよぶ芸歴の多くを支えてくれたビッグ・エージェントに深謝していた。

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