◆世界陸上 第4日(16日、国立競技場)

 男子走り高跳び決勝で、昨夏のパリ五輪で5位に入賞した赤松諒一(西武プリンス)は、2メートル24で8位となり、パリ五輪に続く入賞を果たした。

 前回23年ブタペスト大会直前に左足小指を疲労骨折。

昨年3月にボルトを入れる手術を受けたが、まだ完治はしていない。それでも、14日には痛みがある足で思いっきり大地を蹴って2メートル25を跳び予選を突破。「高跳びを盛り上げたい」の思いを胸に、決勝の舞台でも躍動した。

 23年1月にがんで母智恵美さんが他界した。生前から活躍を誓っていたパリ五輪で、自己ベストの2メートル31をマークして88年ぶりに五輪日本人最高順位タイに並ぶ5位入賞を果たした。その約1年後再び大舞台に挑む世界に肉薄した。亡き母は何度でも背中を押してくれている。天国に届ける大飛躍で歴史に名を刻んだ。

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