◆世界陸上 第4日(16日、国立競技場)
男子走り高跳び決勝に、初出場の瀬古優斗(FAAS)が挑む。予選では2メートル25を一発クリア。
7月のナイトゲームズ(福井)で日本歴代2位タイとなる2メートル33の大ジャンプで優勝。東京世界陸上の参加標準記録(2メートル33)をクリアし、大逆転で代表権を勝ち取った27歳の新星だ。高校まで全国大会の出場経験がなかったが、22年オレゴン世界陸上を逃してから、多くのトップジャンパーを育ててきた福間博樹コーチに指導を仰ぎ、素質が開花した。
予選では“メガネジャンパー”としても話題を集めたが、実はコンタクトレンズが「怖くて入れられないから」着用している。眼科で手伝ってもらったこともあったが、「どうしても反射的に閉じちゃう。気がついたらクローズの時間になっていました。隣の小学生くらいの子が15秒くらいで入れていて。すげえな…って」と明かしていた。
持ち味は「地面をえぐるような踏み切り」。小学生時代はバレーボールを経験し、「(スパイクと)リズムが似ている」と高跳びにも生かしている。日本記録(2メートル35)を超える2メートル36も「跳べる手応えを感じた」と、さらなる記録更新へ自信はある。
◆瀬古 優斗(せこ・ゆうと)1998年3月16日、滋賀・大津市生まれ。27歳。瀬田北小時代はバレーボールをプレーし、瀬田北中から陸上部所属。草津東高から中京大に進んだ。現在は滋賀県スポーツ協会の職員をしながら、「FAAS」所属で競技に取り組んでいる。24年アジア室内選手権は銀メダル。180センチ、66キロ。