映画「明日に向って撃て!」「スティング」に主演した往年のスターで、アカデミー賞受賞監督でもある米俳優のロバート・レッドフォードさんが16日、米西部ユタ州の自宅で死去した。89歳だった。

就寝中だったといい、死因は不明。ニューヨーク・タイムズ紙が伝えた。

 * * *

 映画評論家で報知映画賞選考委員の渡辺祥子さんが16日、スポーツ報知の取材に応じ、ロバート・レッドフォードさんを追悼した。

 印象深い作品として「明日に向って撃て!」「スティング」を挙げて「立っているだけで絵になる男で、芝居もできる。自分が作りたい映画のイメージをしっかり持っている。主役も多かったけど、自分が引っ張るというより、周りを盛り上げるタイプ。スキャンダルがなく、人間的にも尊敬されていた」と語った。

 監督としても成功を収めた。「監督デビュー作の『普通の人々』でアカデミー賞の作品賞と監督賞を受賞して、2作目の『リバー・ランズ・スルー・イット』で若手のブラッド・ピッドを起用した。その後、大物になったブラッド・ピッドと共演した『スパイ・ゲーム』も素晴らしい作品です」と評価した。

 78年に地元のユタ州で自らの土地を売ってサンダンス映画祭を始めるなど、後進の育成にも意欲的だった。「メジャー作品ではなく、インディーズ作品を対象にした映画祭で、彼の映画界に残した功績は大きいです」と敬意を表した。

編集部おすすめ