◆世界陸上 第4日(16日、国立競技場)

 男子走り高跳び決勝で、昨夏のパリ五輪で5位に入賞した赤松諒一(西武プリンス)は、2メートル24で8位となり、パリ五輪に続く入賞を果たした。

 前回23年ブタペスト大会直前に左足小指を疲労骨折。

昨年3月にボルトを入れる手術を受けたが、まだ完治はしていない。それでも、14日には痛みがある足で思いっきり大地を蹴って2メートル25を跳び予選を突破。「高跳びを盛り上げたい」の思いを胸に、決勝の舞台でも躍動した。

 競技を終えた赤松は「入賞できてうれしいのはあるが、(メダル獲得の)目標が達成できなかったので、今は悔しい気持ちの方が大きい」と振り返った。

 「アップの段階から(足の痛みは)あった」としながら「本番は痛みが出たとしても、今回は思い切って踏み切ろうと決めていた。攻めた助走ができた。今年一番の助走になった」と胸を張った。

 2M28は跳べず「僕的には絶対に跳べると思ったけど、結果的には跳べなかったので本当に悔しい試合」と改めて語った赤松は「今回クリアにつながらなかったので、そういった弱さを今後、冬のトレーニングで修正したい」と見据えた。

 今後については「国体にエントリーしているが、どうするかは足の具合と相談して」としたが、「今回の結果に納得ができていない。国体に、もしかしたら行くかもしれない」と言及した。

 ◆赤松 諒一(あかまつ・りょういち)

 ▽生まれ 1995年5月2日、岐阜市。30歳。

 ▽競技歴 岐阜・加納高から友人に誘われて陸上部に入部すると、3年時の全国高校総体は3位。岐阜大に進学し、2年時に日本学生対校選手権優勝。卒業後はアワーズに入社し、24年から西武プリンス所属。世界陸上は22年オレゴン大会に初出場し予選敗退、23年ブダペスト大会は8位入賞。24年パリ五輪で日本勢88年ぶりの入賞となる5位に入った。

 ▽研究 岐阜大医学部の研究生。高齢者の転倒防止などをテーマに研究を進めている。

 ▽サイズ 183センチ、63キロ。

編集部おすすめ