10月16日にスタートする女優・天海祐希主演のテレビ朝日系連続ドラマ「緊急取調室」(木曜・後9時)の第1話に、俳優の山本耕史、女優の若村麻由美がゲスト出演することが24日、分かった。

 「緊急事案対応取調班」(通称・キントリ)の敏腕取調官・真壁有希子の活躍を描いた人気シリーズ。

第5シーズンでは、新春ドラマスペシャル(22年)以来、3年ぶりにキントリが再結成。有希子(天海)を始め、管理官・梶山勝利(田中哲司)、玉垣松夫(塚地武雅)、菱本進(でんでん)、小石川春夫(小日向文世)という鉄壁のチームが、シリーズ史上最強の被疑者たちに立ち向かう。国家の最高権力である内閣総理大臣と直接対決する劇場版に向け、連動するエピソードも交えて描かれる。

 本シーズンでは、真壁が首相襲撃事件の真相解明のため、首相(石丸幹二)を事情聴取すべく動き出す。熟練のチームワークと緊迫の心理戦。キントリは全てを懸けて、最後の闘いに挑む。山本は不慮の生活で車いす生活を送る悲劇のニュースキャスター・倉持役。一方の若村は、ビストロ風レストランで料理人として働く倉持の妻・利津子を演じる。

 山本は出演のうれしさと同時に、途中参加組になることから「ファミリーのようなチームの中に入るプレッシャーもありました」と複雑な心境の様子。それでも撮影中は「台本も想像していた通り”辞書”みたいなボリュームで(笑)、大変ではありますが、本当にやりがいのある作品。『喜んで!』という気持ちで、参加させていただいています」と前向きに芝居に取り組んだという。また、共演歴の多い天海、小日向とのタッグが実現し「楽しさもあり、緊張感もあり、安心感もあり…初めてとは思えない現場です」と喜んだ。

 一方の若村は「キントリ」の大ファン。出演が決まり「長年ずっと拝見していたので、『いよいよ私が取調室に行けるのね!』とワクワクしました」と歓喜。憧れの撮影中には緊張もしてしまったそうだが、天海の一言に救われ「天海さんは私が尊敬する役者さん。ずっとファンで、おこがましくも友達でもあるのですが、今はそんな天海さんの大きな胸を借りて頑張ろうと思います」と意気込んだ。

 「キントリ」は2014年の放送開始から約12年で完結を迎える。歌舞伎俳優の市川猿之助が両親の自殺ほう助罪で逮捕(後に懲役3年、執行猶予5年の判決)されたことで劇場版の公開が延期していたが、8月15日にドラマ最終シーズンに加え、俳優・石丸幹二を代役に迎えて昨年6月に再始動したシリーズ完結編「劇場版『緊急取調室 THE FINAL』」(常廣丈太監督)が12月26日に公開されることが発表されていた。

 <山本耕史、若村麻由美コメント全文>

山本 出演が決まった時は、12年も続く作品に参加できるうれしさと同時に、ファミリーのようなチームの中に入るプレッシャーもありました。また、キントリが被害者や事件関係者と対峙(たいじ)するシーンはいつも壮絶で、強く印象に残っていましたので、「うれしいけど、大変なんだろうな」と思いました。台本も想像していた通り”辞書”みたいなボリュームで(笑)、大変ではありますが、本当にやりがいのある作品。「喜んで!」という気持ちで、参加させていただいています。

 天海さんとは過去に何度も共演させていただいていますが、いつも先頭に立ってくださり、本当に頼りになる存在。いい意味でリラックスも出来るし、ピリッともできるんです。

今回も撮影中、少し面白いセリフがあって、聞いた途端に笑いそうになってしまったのですが、天海さんがキチッと締めてくださり、気持ちが引き締まりました。楽しさもあり、緊張感もあり、小日向(文世)さんら長年ご一緒させていただいている方がいる安心感もあり…初めてとは思えない現場です!

 若村 出演が決まった瞬間、「うれしい!!」と思いました。私は『緊急取調室』のファンで、長年ずっと拝見していたので、「いよいよ私が取調室に行けるのね!」とワクワクしました。そんな中、初めて取調室のセットを見た時は「とうとう来たんだ、この場所に!」と血が沸くと同時に、段取りで皆さんのやりとりを見ているだけで、緊張してきて…。私も取調室に入るかもしれないと思うと、心臓がきゅん…となりました。

 撮影序盤には、天海さんが無言で私を見ているシーンを撮ったのですが、実を言うとそれだけでも緊張しました(笑)。でも、私が緊張しているのを察してくださったのか、天海さんが撮影の合間にこそこそっと心をほぐす言葉を掛けてくださったんです。そういうところが本当に大好き!天海さんは私が尊敬する役者さん。ずっとファンで、おこがましくも友達でもあるのですが、今はそんな天海さんの大きな胸を借りて頑張ろうと思います。

 ▼第1話(10月16日放送)あらすじ

 都心の地下に大規模蓄電施設を作る“政府肝いりの再開発計画”をめぐって、世間からは反対の声が多発。そんな中、工事の中心を担う関係者2名が、ペンチで撲殺される事件が連続発生した。反対派の人間による犯行では…との見方が強まるも、犯人は未だ不明。

警視庁・特殊犯捜査係に所属する真壁有希子(天海祐希)と捜査一課の管理官・梶山勝利(田中哲司)も、工事を請け負う企業の広報担当社員・辻本裕太から話を聞くが、犯人の特定には至らなかった。

 ちょうどその頃、“日本初の車いすキャスター”として人気を博す倉持真人(山本耕史)は、自身の報道番組でこの連続殺人事件を取り上げ、政府を糾弾。上から目線の論調に視聴者から批判が殺到するも、どこ吹く風とばかりに、カメラの前で“犯人を挑発する発言”までも繰り出す。その矢先、倉持は炎上キャスターから一転、悲劇のキャスターとして世間の同情を集めることになる。

 倉持と同居していた実父・磯貝信吾が自宅で殺害されたばかりか、第一発見者の倉持自身も襲撃される事件が発生。しかも、凶器がペンチだったことから、先の事件と同一犯の可能性も浮上する中、警視庁は取調べを行う専門チーム「緊急事案対応取調班(通称・キントリ)」の臨時運用を正式決定。有希子、梶山、玉垣松夫(塚地武雅)、菱本進(でんでん)、小石川春夫(小日向文世)ら新天地に赴いていたキントリメンバーは再結集し、捜査に乗り出す。

 倉持家の家政婦・時田史恵から得た“寝耳に水の証言”も相まって、“被害者”である倉持に対しても疑惑の目を向け始める有希子。やがて、有希子は倉持と別居中の妻・利津子(若村麻由美)のもとへ。事件のことは何も分からないという利津子の“些細な言動”が引っかかるが…。

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