ライブを「生きがい」とする、Perfumeらしいセットリストだった。単独公演としては活動休止(コールドスリープ)前のラストライブだが、“That’s best盤”のようなお祭り感のある構成には終始しなかった。
人体プロジェクションマッピングなど最先端のテクノロジーをライブ演出に取り入れ、挑戦を続けてきた彼女たちの矜持(きょうじ)。あくまで「今」、現在進行形の姿を見てほしい―という思いを感じた。
東京ドーム公演が発表になったのは「2月26日」。これは、5年前のドームツアーの最終日が中止になった日と同じ日だった。ライブの「顔」とも言える1、2曲目は「GAME」と「再生」。5年前の再演でファンの心をつかむと、3曲目「Cipher」から15曲目「exit」までは最新アルバム「ネビュラロマンス後篇」の世界観に沿った。16曲目の「ポリリズム」からは、「チョコレイト・ディスコ」などPerfume史に不可欠な名曲が並んだ。
2日前、全ての活動の中心にあるのは「LIVE」と言った。「すべてを捧げて、ステージに立ち、心を燃やしてきた」。この日も映像美は圧巻で、現時点での最大限を発揮した究極形だった。
「また必ず会いましょう」と繰り返した3人。最終曲「巡ループ」を歌い終えると、それぞれの道へと進んだ。